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『陰陽師 生成り姫』 夢枕獏 [SF]

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[本]★★☆☆☆
ジャンル:時代SF

 悪くはないといった作品。朝日新聞の連載小説ということだが、出来はいまいちだな。このシリーズ、大好きなんだけども、「生成り姫」に限っていえば、最大の欠点は短編を無理やり長編に引き延ばしたという感じがするところ。
 映画の「陰陽師」の核になっている話だけれど、もっとこってりとお願いします。以上。

『神狩り』 山田正紀 [SF]

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[本]★★☆☆☆
ジャンル:SF

 悪くはないといった作品。第6回星雲賞受賞作。
 自分はこの著者が個人的に好きではありません。理由は書きませんが、第三者が見れば単なる逆恨みにしか見えないとは思います……。
 てなことで、読み始める前からマイナスの先入観が入っています。
 さて、この作品ですが、SF愛好家の中では非常に評価が高い。私怨はおいて、自分も気合いを入れて読み始めました。
 三分の一を過ぎたところで、「ほほう、なるほど──悔しいけど面白いぞ」と独り言。しかし、三分の二を過ぎたところで、ずっこけてしまった。
 台無しである。
 エンディングにも、自分はがっくりと肩を落とした。
 ダメダメである。
 でも、いつか心の大きな人間に成長することができたなら、この続編といわれている『神狩り2-リッパー』と本格推理の『ミステリ・オペラ』には目を通そうと思ってはいる。以上。

『血闘士』 菊地秀行 [SF]

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[本]★☆☆☆☆
ジャンル:SF

 ダメだこりゃ……。SFハードボイルドというジャンルのような気がするけど、むむって感じ。さらに、連作短編集と普通の短編集の間に位置するような、どっちつかずの微妙な構成。
 二十年くらい前に流行っていた頃、例に漏れずよく読んだ作家だが、久しぶりに読んでみても、やはりときどき何を書いているのか、描写がわからなくなるときがある。
 それでも売れていたんだから驚異的だな。以上。

『黄泉がえり』 梶尾真治 [SF]

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[本]★★☆☆☆
ジャンル:SF

 悪くはないといった作品。意外と面白かった。映画が与える先入観は、原作へ対して微妙な功罪を生む。本当にこんな陳腐なストーリーなのか?──と思ったので、原作を手に取ってみた。すると、自分にとっては罪だったわけです。 でも、原作を読んでみようと思わせたわけだから、ある意味では成功したともいえるのかも……。
 まあ、ほとんどの場合、映像が原作を超えるなんてことはありえないわけだから、こういう結果になりはすると思う。
 著者経歴を調べてみると、イメージしていたよりご年配だったので、少し意外な感じがした。いい意味で。以上。

『ウォーレスの人魚』 岩井俊二 [SF]

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[本]★★★☆☆
ジャンル:SF

 及第点な作品。映画監督が書いたとは思えないくらい面白い。どちらかというと内容の勝利だろうけれど、これだけの発想・企画力があってこその映画監督なんだろうと思う。
 題材にひかれて読んだだけなので、著者の他作品は読むつもりは全くないが、この手の題材のものを手がけることがあれば、手にとってみようと思う。
 小説としては、もっと素晴らしい終わらせ方があったとは思うが、最後は書くのが面倒くさくなったのかな。どうもそんな気がしてならない。以上。

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